こんにちは。荷物運び用荷物(@nimotsu_hakobi)です。
ミステリー小説を読んだり、映画やドラマを見ているとよく出てくるのが「密室殺人」です。一見すると不可能犯罪なので、居合わせた者同士でこれが起きた原因は祟りだ、呪いだ、幽霊だ、などという話になってきます。しかし、本当に幽霊や悪魔が起こしたのでない限りは、人間が起こしたことですから必ずトリックがあります。
人間が密室殺人をすることは不可能なはずです。鑑賞中の映画や推理ゲームで密室殺人と思われる事件が発生したときは、以下の4通りのうちどれなら可能か?を考えてみてください。
ミステリー玄人の方、もし5通り目を知っていましたらこっそり私に教えてください。
目次
- 【1】密室ではあったが、最初に見た死体はそもそも「被害者の」「死体」ではなかった
- 【2】見たのは被害者の死体で間違いなかったが、部屋が密室ではなかった
- 【3】自動装置を使い、あるきっかけで殺人が起こる仕掛けになっている
- 【4】事故や自殺
- 「私が知る範囲での密室殺人のパターンは4通りである」のまとめ
- 参考サイト・文献
【1】密室ではあったが、最初に見た死体はそもそも「被害者の」「死体」ではなかった
- 被害者の仕組んだドッキリで、そもそも誰も死んでいない
今見た死体は本当に死んでいて、この瞬間もあなたの目の前にありますか?殺人事件なんてそうそう起こりませんから、もしさっき見たはずの死体が消えていたりするなら、これはただのドッキリで被害者は死んだふりをしているだけかもしれません。
- 犯人と被害者が共犯で、被害者は初め死んだふりをしていたが、後に犯人によって殺された
犯人と被害者が、元々協力関係にあった可能性があります。誰かに死体を目撃させたあとに殺すことで、犯行時刻を誤った状態でのアリバイ整理をしたときに犯人は容疑者から外れることができます。目撃者が死体を発見したあとに単独で死体に接触した人がいたら、この方法を使っている可能性があります。
死体のふりをしていても、脈とか調べられたらすぐわかってしまうのでは?という心配もあると思いますが、これにもトリックを使うことができます。脇にゴルフボールを挟むことで、一時的に脈を止められるのだそうです。
- 死体と思っていたものは、死体のふりをした犯人だった
死体の一部分しか見えていない場合は要注意です。特に、死体の顔が見えなかったとき。被害者の服を着て被害者のふりをした犯人の可能性があります。また、犯人でなくても人形や風船で人間のように見せていた、ということもあります。
いずれもお気づきの通り、この方法を用いる犯人の多くは計画的犯行です。小道具やトリックを準備したり、被害者に協力を持ちかけて事前に相談したりというのはなかなか強い殺意を感じますので、犯人を特定しても逆上させないように気を付けてください。
【2】見たのは被害者の死体で間違いなかったが、部屋が密室ではなかった
- 犯人はみんなと一緒に部屋に入ったあと、そっと室内に鍵を置いた
みんな気が動転していますから、死体が注目を集めているときに鍵をそっと床に投げても、おそらく気が付かれることはありません。なんだそんなことかよ!と思われてしまいかねないトリックですが、現実的なトリックでもあります。
- 犯人は部屋にいて、目撃者が死体に集中している間にこっそり退出した
衝動的に殺害してしまったが、今部屋に誰か来るようだ…!一旦部屋のどこかに隠れて、見に来た人が部屋の中を確認せずにその場を去れば十分可能です。少し難易度は上がりますが、衝動的な犯行だった場合はこれも自然な流れでしょう。
- そもそも鍵はかかっていなかった
「鍵が開かない!誰かマスターキーを持ってきてくれ!」という叫び声が聞こえたら、その場に居合せた者は戸惑い、焦るでしょう。しかし、その言葉自体が嘘である可能性があります。いち早くマスターキーを持ってきた人が、既に開いていた鍵を開けたふりをしていることもあります。怪しんでいる人物が初めに鍵を確認したり開けたようなら、警戒しておきましょう。
また、自然現象や被害者自身の予期せぬ行動によって、密室ではなかったのに偶然密室になってしまっただけのこともあるかもしれません。
【3】自動装置を使い、あるきっかけで殺人が起こる仕掛けになっている
自分がその場にいなくとも、工夫すれば自動装置で犯行が可能です。誰かがその場で犯行に及んだように見えて、誰かが直接手を下したわけではないこともあり得ます。
- 水や氷などの、後からよくわからなくなる液体や個体
- ロープ紐のような何か仕掛けが出来そうな長いもの
- 時計、タイマーなど時間に関するもの
などが部屋から見つかったら要注意です。
【4】事故や自殺
全員のタイムラインを洗ったうえで、どうしても全員に犯行が不可能な場合があります。このとき、実は誰も手を下していない可能性があります。容疑者の誰にも関係のない、自殺に結び付きそうな証拠がないか調べ直してみるのがよいと思います。それもなければ事故かもしれません。
ただ、事故や自殺という結論が間違いだった場合、真犯人を逃してしまうことになります。あらゆる可能性を検討して全て不可能だったときの最後の選択肢と捉えるのが良いと思います。
「私が知る範囲での密室殺人のパターンは4通りである」のまとめ
密室殺人が起きた場合、重要なのは「この事件が密室殺人に見えることでメリットがあるのは誰か」ということです。今目の前にある密室は自分がアリバイ的に疑われないためなのか、はたまた自殺だと思わせたいのか、作られた理由を考えましょう。
例えば、巧妙に仕組まれた密室トリックが使われているなら、想定される犯行可能時刻にアリバイがしっかりある人が怪しいです。逆に誰にもメリットのない密室なら、事故や自殺かもしれません。
以上、私が把握している密室殺人の4パターンでした。
(執筆日:2021年9月11日)
参考サイト・文献
※今まで呼んだあらゆる漫画・小説の作品や映像作品のトリックを参考に書きましたが、ネタバレになってしまうためタイトルは伏せさせていただきます。