こんにちは。荷物運び用荷物(@nimotsu_hakobi)です。
今回は茨城で私が大好きなスポット、「好文亭」をご紹介します。
目次
好文亭ってなに?
水戸にある日本三名園・偕楽園までは知っていても、「好文亭」は聞いたことがない、という方も多いのではないでしょうか。茨城を色々観光してきた私は、「好文亭」は印象深いスポットとして記憶しています。どんな建物なのか、見どころなどをご紹介していきます。
「好文亭」の施設情報
「好文亭」を簡単にご説明すると…
好文亭は、木造2層3階建ての好文亭本体と木造平屋造りの奥御殿から成り、その位置から建築意匠まで斉昭が自ら定めたといわれています。各所に創意工夫と洒脱さを感じさせ、斉昭は、ここに文人墨客や家臣、領地の人々を集めて、詩歌や養老の会などを催しました。奥御殿は、城中に出火があった時の避難場所として備えられ、藩主夫人などが使用しました。「好文」とは梅の異名で、晋の武帝の「学問に親しめば梅が咲き、学問を廃すれば咲かなかった」という故事に基づいて名付けられました。
好文亭は昭和20年(1945年)8月2日未明の空襲で全焼しましたが、昭和30年(1955年)から3年をかけて復元されました。
まとめますと、
- 15代将軍・慶喜のパパである徳川斉昭が監督して建てられたオシャレな建物
- お客さんを呼んだり、火事が起こった場合の避難所として使われていた
- 好文とは、「梅」を指す
- 戦争で全焼したため、現在は復元されたもの
ということですね。
「昭和20年(1945年)8月2日未明の空襲で全焼し」とありますが、この空襲がもう少し後に予定されていたら終戦を迎えられたはずです。過ぎた歴史のことをあれこれ言っても仕方がないことですが、数奇な運命です。
アクセス
続いて、「好文亭」のアクセスについてです。「好文亭」は、偕楽園の園内にあります。
■車の場合
- 常磐自動車道 水戸I.Cより約20分
- 北関東自動車道 茨城町東I.Cより約20分
- 北関東自動車道 水戸南I.Cより約20分
■公共交通機関の場合
※梅まつり期間中にJR偕楽園臨時駅に停車する電車もあります。
- JR常磐線 水戸駅~水戸駅北口偕楽園行き バスで約20分
車がない場合はバスということになりますが、梅まつりの期間中のみ、電車で直接行けるようです。通常時は、駅でバスに乗り換えることになります。
私は車で行きました。水戸や、もっと広げて茨城を観光する場合は、車での移動がおすすめですね。
ちなみに偕楽園ですが、金沢の兼六園・岡山の後楽園とならぶ「日本三名園」のひとつで、1842年に水戸藩の藩主・徳川斉昭によって造園されました。斉昭は「領内の民と偕(とも)に楽しむ場にしたい」と考え、「偕楽園」をつくりました。梅の名所として有名です。
開館時間
2月20日~9月30日:9:00~17:00
10月1日~2月19日:9:00~16:30休館日
12月29日~31日
秋から冬にかけては閉まるのが早いので、早めに入りましょう。
料金
大人200円、小人100円 ※満70歳以上は100円
例外として、長期休み以外の土曜日に入館する小中高生は無料です。
念のためですが、「好文亭」に入るには偕楽園への入場料が別途必要です(大人300円、小人150円)!
見どころ
ここが好き!というポイントを3つご紹介します。
①現代の私たちも楽しめる、美しい「ふすま絵」
好文亭に入ったら、様々な四季折々の木や花が描かれた、鮮やかな「ふすま絵」は必見です。
好文亭は先述の通り復元された建物です。その際、東京藝術大学の先生であった、
- 須田珙中(すだきょうちゅう)…「日本美術院」のメンバー。
- 田中青坪(たなかせいひょう)…東京芸術大学名誉教授。
この2人がふすま絵を制作しました。部屋名をモチーフにした、色とりどりのふすま絵がとっても綺麗です。「正直、日本美術とかよくわからないし、つまらない」という方でも、お花見やイルミネーションを見に行く感覚で、視覚的に楽しめると思います。
また、日が入りづらくて薄暗い部屋には、行灯が設置してあります。これがとてもいいんです!暗い中、立派なふすまに書かれた絵を、博物館のガラス越しではなく実際の和室で見ることで、当時の人が鑑賞していた条件に近づきます。鑑賞環境としても、優れていると私は思いました。
②3階から見る景色
3階まである当時としては高い建物である好文亭ですが、3階を特に「楽寿楼(らくじゅろう)」と呼びます。偕楽園の名前の由来から察するに、「領内の民と自分たちがいつまでも楽しめる場所にしたい」という願いが込められているのだと思われます。湖や梅林を眺めることができるので、のんびり景色を楽しんでみてはいかがでしょうか。
③和歌がいっぱい!
ここは、茶室と奥御殿を結ぶ間。紙や扇子がペタペタ貼ってある見慣れない空間ですね。それぞれに和歌が書いてありますので、読む自信のある方は解読してみてください。江戸時代の後期の文字ですので(復元ではありますが)、一部は読めるかもしれません!
注意点
入館料の支払いは、当日のみの現金払いです。よって予約などはできず、クレジットカード・交通系ICカード・クーポン券などでの支払いはできません。
また、三脚を使っての写真・動画撮影はできません。
「【水戸観光】偕楽園の中にある「好文亭」とは?【見どころを紹介】」のまとめ
「好文亭」についてまとめます。
- 偕楽園の中にあるオシャレな客間、兼避難所
- 当時の建物は戦争で全焼してしまい、現在は復元したもの
- ふすま絵がどれも美しい
- 眺めがいい!
私の大好きな「好文亭」、魅力は伝わりましたでしょうか?皆さんがこの記事を通じて、行くきっかけや事前の情報収集の材料にしていただけたらとても嬉しいです。
よくとっつきづらいと言われる日本の文化財について、どう鑑賞して、どう学ぶか解説した記事です。お時間ありましたらどうぞ。↓
参考サイト
・速報偕楽園 水戸の梅まつり 夜梅祭 ツツジまつり 桜まつり 萩まつり 偕楽園四季の会 kairakuen