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【感想】フェルメールも来日!「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」訪問記。【感じたことまとめ】

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こんにちは。荷物運び用荷物(@nimotsu_hakobi)です。

今回は、 外出自粛生活が始まってから久しく行けていなかった上野で開催されている、「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」へ行ってきました!

目次

 

「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」ってどんな特別展?

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そもそもロンドン・ナショナル・ギャラリーとは、イギリス初の西洋絵画専門の国立美術館です。

同館のコレクションは「西洋絵画の教科書」とも言われ、「イギリスとヨーロッパ大陸の交流」という視点で美術史をたどることができます。


感染対策

入館の際のアルコール消毒などはほとんどの施設で取り組んでいるかと思いますが、

チケット販売を日時指定制に限っており、一度に入室する人数を制限したり、またグッズ売り場の入場制など、人の密集を防ぐ対策がしっかり取られています。

 


セクションごとの感想

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以下、セクションごとに絵を鑑賞しながら思ったことをまとまりもなく書いていきます。あまり詳しい分野ではないので、感じたこと・考えたことをメモ程度に書き留めてた記事です。専門的で濃い内容を求めている方には向かないかもしれません(汗)

 

Ⅰ イタリア・ルネサンス絵画の収集(部屋のカラー:ゴールド)

やはり、はじめはイタリアの絵画から中心に集めていったのでしょうね。イタリア絵画からスタートです。

 

  • カルロ・クリヴェッリ「聖エミディウスを伴う受胎告知」1486年

当展覧会のグッズにも採用されている一枚です。遠近法をしっかり使った作品で、画面の奥まで書き込みが細かい。空を飛ぶ鳥、建物に施された模様、家の中の一つひとつの道具…どれをとっても丁寧です。制作時間エグそう…とラクガキ程度によく絵を描く私は見ていて胃が痛くなりました。妥協は許さなそう。

日本美術になってしまいますが先日見た狩野(逸見)一信(かのうへんみかずのぶ)
の『五百羅漢図~六道 地獄』(参考:狩野一信の五百羅漢図展のお知らせ|大本山 増上寺)と似た印象を受けました。一つの大きな画面で、いろんなことが起こっている。派手さもあり、映画や漫画を見たときのような印象を受けます。

 

  • ジョヴァンニ・ジローラモ・サヴォルド「マグダラのマリア」1535-40年頃

銀の布にくるまった?マグダラのマリアです。達磨大師かと思いました…。それにしても、1530年代の時点でこの光沢が描けたのってすごいですよね。どうやって出しているんだろう。

 

  • ヤコボ・ティントレット「天の川の起源」1575年頃

描かれた人たちが今にも飛び出してきそうな一枚!最初見たとき、浮き出ているようにも見えました。いろんな人が登場していますが、どの角度からでも描けるのが絵描きとしてのレベルの高さを感じました。

 

Ⅱ オランダ絵画の黄金時代(部屋のカラー:青)

  •  ヨハネス・フェルメール「ヴァージナルの前に座る若い女性」1670-1672年頃

え?今回フェルメール来てたんですか?

びっくりしました…あまり調べずに来たもので。ゴッホの「ひまわり」が来るとなると、ここまでフェルメールは陰に隠れてしまうのか…と言葉を失いました(といっても一人で鑑賞しているので元から喋ってないのですが)。一般的には、フェルメールの知名度ってまだまだ低いんですね。

後ろの壁にかかっている絵には遊女と客、取り持ちの女。フェルメールといえば寓意がどうこうの話が出ますが、この絵は解説パネルに言及がなく、不明なのだと思われます。部屋も暗いし、あまりいい意味ではなさそうですよね。ところでヴァージナルが汚いのは何故なんでしょうか?

ちなみにヴァージナルの音はこんな感じだそうです(出典元:水野直子YouTube)。

www.youtube.com

 

  • フィリップス・ワウウェルマン「鹿狩り」1665年頃

躍動感がすごい。鹿や犬や馬や人がたくさん描かれていて、動きがあります。そしてみんな楽しげ(鹿以外)。見ている方まで気持ちが明るくなりそうな作品です。

 

  • ウィレム・ファン・デ・フェルデ(子)「多くの小型船に囲まれて礼砲を放つオランダの帆船」1661年

水運国家オランダを表す、船の絵ですね。オランダの造船技術の高さには日本もお世話になっていまして、江戸時代には徳川幕府もオランダ製の船を購入した過去があります(参考記事:●●)。

 

Ⅲ ヴァン・ダイクとイギリス肖像画(部屋のカラー:赤)

 ヨーロッパの中でも群を抜いて肖像画を愛好した国こそ、イギリスだそうです。SNSの自撮りの投稿率とかも高いかもしれませんね。

 

  • ヘリット・ファン・ホントホルスト「ボヘミア王妃エリザベス・ステュアート」1642年

真っ黒のドレスに身を包んだ等身大くらいの王妃に目を奪われました(ゴミ袋みたいでもある)。黒い服ってそういえばあまり絵で見たことがなかったのですが、普段着として黒って着ていたのでしょうか?

 

  • ジョシュア・レノルズ「レディ・コーバーンと3人の息子」1773年

母と子供たちの絵です。特に赤ちゃんですが、触ったら本当に柔らかそうな肌の色です。白とピンクの混ざった色で、白人の赤ちゃんをあまり見たことがないので写実的な色なのかどうかわかりませんが、理想に近い色かもしれません。

 

  • トマス・ゲインズバラ「シドンズ夫人」1785年

こちらのご夫人は、白と水色の細い縞のボーダー柄ドレス。ボーダーっていつから着るようになったんだろう…とも思い始めましたが、調べてません。

 

Ⅳ グランド・ツアー(部屋のカラー:ターコイズブルー)

18世紀イギリスでは、上流階級の子息たちが修学の仕上げとして北方ヨーロッパに行くのが流行ったそうです。中でも人気だったのが、古代遺跡が見られるローマと、カーニバルのあるヴェネツィア。現代日本においても、卒業旅行にローマやヴェネツィアに行く大学生は多いのであまり変わっていない気もします。

ここで現代なら写真や動画を撮ってインスタのストーリーズに載せて…とかやるんですけど、当時はありませんので、観光地の景色の絵を買って帰ったんだそうです。旅行に行って絵葉書をお土産にするイメージですね。また、留学帰りの箔をつけるため、現地で肖像画を描いてもらい、こちらも持ち帰っていたそうです。

 

  • カナレット「ヴェネツィア:大運河のレガッタ」1735年頃

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参考画像。こんな感じのヴェネツィアの街が描かれています

町の活気が伝わってくる、やや大きめの作品です。ヴェネツィアに旅行に行ったときのことを思い出して懐かしさが込み上げてきます。絵画の舞台に行ったことがあるのとないのとでは、作品に対する前のめりさが変わってきますよね…。ちなみに、奥に見えるリアルト橋の位置は、本当は違うそうです。

 

  • フランチェスコ・グアルディ「ヴェネツィア:サン・マルコ広場」1760年頃

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参考画像:サン・マルコ広場。天気が悪くて暗い…

有名な広場を描いた作品。ところで、私が行ったときはすごい大勢のハトがいたのですが…この絵では確認できませんでした。当時はいなかったのでしょうか?犬は描かれていたのですが、逆に犬は見かけませんでした。また行きたい…。

 

Ⅴ スペイン絵画の発見(部屋のカラー:赤)

  • エル・グレコ「神殿から商人を追い払うキリスト」1600年頃

絵のクセが強いエル・グレコです。聖書で、神殿の境内で金儲けをする商人たちにイエスがブチギレて台を倒したり追い出したりする場面があるんですが、その場面が描かれています。驚き、狼狽える雰囲気が伝わってきますね。絵に登場する人物がことごとくくにゃくにゃしています(笑)

 

  • ディエゴ・ベラスケス「マルタとマリアの家のキリスト」1618年頃

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私の好きな聖書箇所、マルタとマリアの箇所の作品です!ご飯の準備をしているマルタと、イエスの話を聞き入るマリア。マルタがご飯の準備をしないマリアにイライラする場面を表しています。右手にもイライラで力んでしまっているように見えますし、不満げな表情が生々しくて、引き込まれてしまいますね。向こうの部屋に見えている、という構図も面白い!

 

  • バルトロメ・エステバン・ムリーリョ「幼い洗礼者聖ヨハネと子羊」1660-65年頃

聖ヨハネを子ども化して描いているのですが、子役みたいなかわいさとカメラ目線です。動物と一緒なところもあざとさ満点ですね。ムリーリョは聖人を子ども化して、親しみやすさから人気だったそうです。

 

Ⅵ 風景画とピクチャレスク(部屋のカラー:ネイビー)

  • クロード・ロラン「海港」1644年

「理想の風景画」の画家として名を馳せたクロード・ロラン。実際には存在しない懐かしさのある景色を題材にしました。

 

Ⅶ イギリスにおけるフランス近代美術受容(部屋のカラー:グレー)

1900年時点で、海外の近代美術作品は7点しか収蔵されていなかったそうです。しかも全て古典的な趣味のもの。

 

  • ピエール=オーギュスト・ルノワール「劇場にて(初めてのお出かけ)1876-77年

これも来ていたのですね(特にコメントはない)。

 

  • クロード・モネ「睡蓮の庭」1899年

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    私が現地で撮影したジヴェルニーのモネの庭です

かなり鬱蒼とした庭ですが、実際もかなり鬱蒼とした緑多めの庭です。

 

  • フィンセント・ファン・ゴッホ「ひまわり」1888年

当展覧会のメインディッシュ!全7枚ある「ひまわり」の中の、4番目に描かれた作品。黄色っぽさが一番強い作品で、7枚目に描いた色合いが最も似ていますね。最後に描かれた「ひまわり」が近いということは、4枚目が理想のイメージに近かったのかも…。ゴッホは、南仏の太陽の光がすごく好きだったそうですよ。

ゴーギャンの寝室用の絵で、ゴーギャンもとてもこの「ひまわり」を気に入っていたそうです。

ちなみにひまわりというモチーフについてですが、西洋の図像伝統では「忠誠」という意味があります。同居を始めるゴーギャンに忠誠を誓う、という意味があったのでは、と解説されていました。

 


グッズのラインナップ

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いつも通り、クリアファイル・マグネット・トートバッグなど…すみっこぐらしとのコラボ商品もありました!

私はフェルメール「ヴァージナルの前に座る若い女性」のクリアファイルと、ベラスケス「マルタとマリアの家のキリスト」のポストカードを買いました。

グッズ売り場は少しずつしか入場できないので、5分くらい並びました。

 

「【感想】フェルメールも来日!「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」訪問記。【感じたことまとめ】」のまとめ

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国別の収蔵作品のセクションになっており、世界各国の絵画を少しずつ味見した感覚になりました。また、ロンドン・ナショナル・ギャラリー展の収蔵の歴史=イギリスにおける美術への価値観の歴史ですので、イギリス史の勉強にもなります。

ただ、日本人にイギリス美術ってあまり人気がありませんよね。それは当展覧会でも触れられていますが、イギリス美術の特徴は「肖像画と風景画」なんですよね。日本人はモネやゴッホ、ピカソが好きなので、写真に代替されてしまうような写実的絵画を好まず、荒くても自分の心のうちを表現した作品の方が好みなのでしょうね。また、私を含め日本人はキリスト教をよく知りません。西洋美術鑑賞には必須のキリスト教や聖書の知識がないことで、宗教画以降の絵じゃないと楽しめない、というのもあるかもしれませんね。

しかし変に先入観は持たずに、こういった「美術館展」モノで様々なジャンル・時代の作品を鑑賞し、絵画への広い視野を持ちたいですね。

 

チケットは公式ページより購入することができます。

チケット - 【公式】ロンドン・ナショナル・ギャラリー展

 

 

美術展を見に行くと必ず思うのが、

「いつか現地に行ってみたい…」

ですよね。

私も美術館好きが高じて、パリのルーブル美術館やイタリアのバチカン美術館に出かけるようになりました。ただ、海外旅行はめちゃくちゃお金がかかるので、「飛行機のマイル」を溜めるようにしています。

旅行好きの私が「飛行機のマイルを溜めて安く旅行に行く」ことを一年間私が実践してみた記事です。これをするだけで、世界の美術館巡りをしようと思ったとき、だいぶ安くなるかもしれませんよ!↓

hinachanningyo.hatenablog.com

 

参考サイト・文献

【公式】ロンドン・ナショナル・ギャラリー展

 ・大本山 増上寺

 ・YouTube

 

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